地獄温泉 青風荘.様[本館]
- Concept
- 100年受け継がれるものを
阿蘇五岳のうちのひとつに数えられる烏帽子岳の山麓に沸く温泉で、古来より湯治場として親しまれてきた「地獄温泉 青風荘.」。壊滅的とも言える災害からの復活の物語は、自然災害に苦しむ人々の希望になっています。
災害から5年、HTDにお話をいただいてから2年、ロビー棟・レストラン棟・HANARe・曲水舎と再開し、最後に「本館」がオープンしました。
大きな提灯は青風荘様のシンボルです。明治中期に建てられた昔の雰囲気を残しつつ新たな宿泊棟として生まれ変わった「本館」。少し軋む廊下や黒く光沢のある柱など、新しいものと古いものが融合した空間になっています。
歴史ある青風荘様にふさわしく、家具も世代を超えて受け継がれていくものをお選びいただいてます。
入口を入るとFRITZ HANSEN(フリッツハンセン)のSWAN CHAIR(スワンチェア)がお出迎え。Arne Jacobsen (アルネ ヤコブセン)が残した不朽の名作、土間に置かれた発色の良い赤と青が目を引きます。
センターテーブルはスペインのブランド、STUA(ストュア)のEclipse Table(エクリプステーブル)。自然の中にある有機的な形にヒントを得てデザインされたネストテーブルです。
FLOS(フロス) のARCO LAMP(アルコランプ)も存在感を放っています。
階段下にはCARL HANSEN&SON (カールハンセン&サン)のCH07シェルチェア、ウォールナットにブラックレザー (Thor301)仕様。ハンス J. ウェグナーの代表作として知られる独創的な名作チェアは、どこから見ても美しく隙のないデザインです。
Frank Lloyd Wright(フランク・ロイド・ライト)TALIESIN 2(タリアセン2)の明かりに映し出された姿が絵になります。
2階のホール(畳スペース)には、畳ずり仕様のラウンジチェアの中から、artek(アルテック)Alvar Aalto(アルヴァ・アアルト)デザインの42 ARM CHAIR(42アームチェア)をセレクト。
フィンランドバーチ材のカンチレバーフレームは、適度なしなりを持ち板座とは思えない快適な座り心地です。
サイドテーブルはFDB Mobler(FDBモブラー)のD102 Mini Table(D102ミニテーブル)。
本館は2階建てになっていて、下(青風荘様では1階を下と呼びます)各お部屋の居間に炬燵と座椅子、お縁と洗面にスツールをご納品。上(2階)にはそれに加え、ラウンジチェアとサイドテーブルをご納品しました。
お縁にはTendo(天童木工)のバタフライスツール、洗面にはWERNER(ワーナー)のSHOEMAKER STOOL(シューメーカースツール)№49。
バタフライスツールは、日本の工業デザインの礎を築いた柳宗理デザインのスツールはジャパニーズデザインのアイコン的家具です。ルーブル美術館やニューヨーク近代美術館など、世界各地の美術館にコレクションされています。
SHOEMAKER STOOL(シューメーカースツール)の元となった3本脚のスツールの歴史は、15世紀にさかのぼると言われています。※シューメーカーの画像はございません。
炬燵はお部屋のサイズに合わせて2パターン。
Nichibi Woodworks(日美)の SAI(サイ) コタツテーブルは、リビングテーブルとして使用する場合はコの字脚に、コタツとして使用するときは4本脚にできる2WAYレッグ仕様。
CLASSE(クラッセ)のLeaves(リーブス)は、高さは2段階に変えられる継脚仕様。天板も無垢材なので重厚感があります。みうらラタンの籐座椅子を合わせてお部屋で寛げる空間になっています。
上の各お部屋のラウンジチェアをご紹介。
まず初めに、Carl Hansen & Son(カール・ハンセン&サン)CH25(ラウンジチェア)とCH53(スツール)。
1950年発表のCH25は、ウェグナーがカール・ハンセン&サンにデザインした最初のコレクションの一つです。見事に張られたペーパーコードは、一脚あたり約400メートルも使われています。
続いて、Herman Miller(ハーマンミラー)のEames Shell Armchair(イームズシェルアームチェア)のロッカーベースとMOEBE(ムーベ)のSIDE TABLE(サイドテーブル)。
チャールズ&レイ・イームズによりデザインされたミッドセンチュリーを代表する製品は、発売から70年以上経った今も新しささえ感じます。
MOEBE(ムーベ)は、2014年に2人の建築家と1人の家具職人によって設立されたプロダクトブランド。6つのパーツで構成されたミニマムデザインのテーブルは、溶接や接着での固定は一切なく何度も組み立て可能です。
こちらの組み合わせは色違いで2部屋分ご納品。
こちらは、FDB Mobler(FDBモブラー)J82(J82ラウンジチェア)とJ81(J81スツール)。アームがあっても胡坐ができるくらい座面が広く、J83(スツール)と合わせてご使用いただく事で寛ぐスタイルの幅が広がります。こちらもブラックとナチュラルの色違いで2部屋にご納品。
最後は日本のブランド、KOKOROISHI(心石工芸)のLIGHT PERSONAL(ライトパーソナルチェア)とLIGHT OTTOMAN(ライトオットマン)。
額縁の技術を応用し、これまでにないほど細いフレームで制作されたラウンジチェア。KOKOROISHIの製品をとても気に入っていただいており、HANAReに続いて本館でも採用いただきました。
青風荘様の建物と同じように、時代を超えて受け継がれていく名作家具たち。生まれ変わった青風荘様と共に、これから先も新たな物語が続いていくと思うと感慨深いです。
今回このプロジェクトに参加できたことにとても感謝しています。
青風荘の河津さん、スタッフの皆さん、建築士の村田さん、コーディネーターの舟津さん、本当にありがとございました!!
地獄温泉 青風荘.
〒869-1404
熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽2327
TEL:0967-67-0005
定休日 火曜日