地獄温泉 青風荘.様[フロント&レストラン棟]
- Client
- 熊本県阿蘇市 地獄温泉 青風荘様
- Coordinator
- 北山みゆき
- Concept
- 災害からの復興「伝統と技術が融和した場所」
古くから湯治場として栄え、200年以上愛され続けていた地獄温泉。阿蘇五岳のひとつ鳥帽子岳に湧く温泉は、2016年4月に熊本地震、2か月後の6月に豪雨による土石流で甚大な被害を受けました。
被害にあってから5年。再建プロジェクトが少しづつ形となり、「地獄温泉 青風荘.」は生まれ変わっていきました。
詳しくはブログに記載していますので、合わせてお読みいただけると嬉しいです。
HTDにお話をいただいたのは2019年8月。「熊本地震からの復興なので、家具も熊本のショップでセレクトしたい」という思いから、村田建築設計所の村田様とコーディネーターの舟津様よりお声がけいただきました。今回は2020年5月にオープンした、フロント棟とレストラン「山竃処 あそつみ」をご紹介します。
日本家屋を象徴するような木造の三角屋根が印象的な建物で、ガラスで隔たれた空間は阿蘇の大自然を間近に感じることができます。ふたつの建物の下には災害の教訓を生かし、避難できるシェルターの役割も担った駐車場も作られていています。
■フロント棟
青風荘をご利用される全てのお客様の受付が行われるフロント棟。受付カウンター前には背もたれのない、どこからでも座れるTERRA(テラ)ソファを、同じフロアで5段ほど上がった待合スペースには背もたれがあるHILL(ヒル)ソファを。※TERRAの画像は載せていません。
ソファの配置に合わせてフレキシブルに対応できる、SAN(サン)センターテーブルとインサートテーブルを合わせました。センターテーブルのテーブルトップはガラスから突板に変更した別注仕様。スッと建物に馴染むように仕上げてあります。
ソファとテーブルはいずれもKOKOROISHI(心石工芸)で、無垢材に日本製の本革を組み合わせています。この張地を選ぶにあたっては、オーナーの河津様もKOKOROISHIの直営SHOPでお話を聞いた上で、あえて経年変化しやすい革をセレクトされました。より自然な状態に近い革の方が、これからの青風荘の歴史を刻んでいくのにはベストだったと思います。
一人掛け用のラウンジチェアの間にはオリジナルでオーク材(突板)のテーブルを制作させていただきました。
■レストラン
「山竃処 あそつみ」はテーブル席、カウンター席、和室(個室)で自慢のお料理が楽しめるレストラン。レストラン中央に「竈(くど)かまど」があり、釜戸で炊き上げた最高に美味しいご飯が名物です。
炭火を使ったお料理をご提供されるので、火の粉が飛んでも大丈夫な板座の椅子が第一条件でした。何点か候補を絞り麻生田店にて試座していただき、カウンター席はユナセミアームチェア、テーブル席はキャッチチェアに決定しました。いずれもSIKI(シキファニチャー)の製品ですが、2時間ほどのお食事の時間も快適に座れる板座のダイニングチェアです。
お子様用にLeander(リエンダー)のハイチェア、ナチュラルとブラウンをセレクト。幼児向けにセーフティーバー付きもご準備しました。※リエンダーの画像はございません。
テーブル席の天板は、災害で崩れた建物に使われていた木材を再利用して作られています。古いものと新しいもので作られたこの空間でお食事しながら、青風荘のこれまでの歴史と新たなスタートを感じていただければと思います。
世の中が苦しい今、心と身体をリフレッシュに、是非「地獄温泉 青風荘.」に足を運んでください。
※ご利用の際は、営業日や時間など事前にご確認お願いします。
地獄温泉 青風荘.
〒869-1404
熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽2327
TEL:0967-67-000
定休日 火曜日